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19970910 小林よしのり 『新ゴーマニズム宣言』第2巻

小林よしのり 『新ゴーマニズム宣言』第2巻
 「ポルケ・ブック・レビュー http://www.booxbox.com/porque/」 より

 9月7日、『新ゴーマニズム宣言』第2巻(小林よしのり 小学館)を読みました。

   * [新・ゴーマニズム宣言〈2〉] 小林よしのり

 実は、第3巻をすでに見ておりまして、その巻での急転回を知っています。
 第2巻は、「問題の」第1巻と「ちょっと違う意味で問題の」第3巻の狭間、箸安めとでも申しましょうか。(楽屋落ちのねたもちらほら)
 それでも凡百の人間には決して表現しえない内容になっていますから、小林さんのパワーは「おそるべし」です。

 『Views』96年1~4月,7月号に掲載されたものを収録した「新ゴーマニズム外伝」が面白い。
 オウム問題を総決算するというオールカラー50ページ。
 第4話「VXガスで狙われた日々」によりますと、あの実行犯が小林氏のすぐ後ろにいて、いまにもVXガスを吹きかける直前に回避という状況もあったそうです。
 第5話「麻原公判の絶対傍聴の聖報告」では、実際に「麻原公判」の傍聴席に座った小林氏の現地レポートが、もちろん漫画で(しかもちゃんとエンタテインメントになっている、くどいようですが)、伝えられます。
 最近のTV等で見る限り、ふたたび教団に帰依する信者が増えているようであります。

 暗殺されかかり、裁判に訴えるぞとあの青山弁護士に脅されても、ひるむことなく生き延びた(単に運が良かった? 慰霊碑よりも命を!)小林さんのひとこと。

「松本サリン 地下鉄サリン 新宿青酸ガス 都庁郵便物爆破 国松長官狙撃 VXガステロ こんなどえらいテロ集団を将来見張りもせずに泳がせておくという国も まず世界中になかろう」

 も一つ、引用を。

 印象に残った大月隆寛(1959- )さんとの特別対談「「観客民主主義」は世の中を変えうるのか!?」から、耳の痛い話。

 「小林 だからね、たとえば川田龍平だったら、彼は血友病患者だったから親に面倒見てもらうことも当然で、医者にも面倒見てもらう。行政とか官僚が自分の面倒見てくれることも当然やし、わしとか他人が何とかしてくれるのも当然なんよ。だったら「情」なんか通じるわけないんよね。官僚がどうだとか行政がどうだとか、そういう文句だけを言って満足してる奴って「情」が通じない。わし、そこが気に食わんわけ。他人がわしのことを手助けしてくれるなんていったら、わしほんとに土下座してありがとうございますと言ってしまうよ。市民運動とかそのまわりの知識人たちの話を聞いていると、そのへんの感覚があまりに遠すぎるなと思ってしまうわけよ。それって、今言った消費者の立場だけで「個」と言っている奴の感覚に近いんじゃないかな。」

 このコンピュータ、「ちしきじん」で漢字変換すると、「致死奇人」になってしまうぞ。
 こわいなあ。

 『新ゴーマニズム宣言』第2巻 小林よしのり 小学館 1997

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