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19980630 手塚治虫 『アドルフに告ぐ』

手塚治虫 『アドルフに告ぐ』
   「ポルケ・ブック・レビュー http://www.booxbox.com/porque/」 より

 6月24日、『アドルフに告ぐ』(手塚治虫 文春文庫ビジュアル版)を読みました。

   * [アドルフに告ぐ (1) (手塚治虫漫画全集 (372))] 手塚治虫

 忙しい六月でした。
 ワールドカップの開幕戦を見て眠りについた数時間後の早朝、利尻島の実家から祖母の死去を伝える電話。急ぎ身支度を整え、妻子を残し一人車を走らせ、日本最北まで三百余キロ。いつになく好天の稚内からカーフェリーで島へ渡りました。
 仮通夜、通夜、葬儀と、親戚数十名であふれる実家で雑魚寝しつつ、自宅では見られないBS放送の試合を深夜まで見て、余計に寝不足に。
 14日よれよれで帰宅すると、その週の土曜日(20日)には、第二子が明け方五時前誕生。上の子を引き連れ深夜のドライブで眠いのに、夜には日本対クロアチア戦をしっかりTV観戦。寝不足は続く。
 そして、コンサートツアーのため等々力政彦氏が来道。義理の母にまかせて家に残した上の子を気にしつつ、ライブ会場に足を運び、打ち上げでウクレレを弾き。
 やはり眠たい。

 そんな六月に読んだのは、わずか二冊の本。
 手塚治虫『アドルフに告ぐ』と水木しげる劇画 ヒットラー』。
 『アドルフに告ぐ』は、五冊に分冊されておりますが。

 手塚=水木といえば、ライバル関係にあるといってよい漫画家どうしで、この「ポルケ」同報では双方ともお馴染みの芸術家であります。
 お気づきのように、その二人とも、あのアドルフ・ヒットラーをテーマにした漫画を描いていたわけです。

 ワールドカップでも登場しましたね、ネオナチのフーリガン。
 厳しく戦争責任について深い議論がされているらしいドイツですが、ナチズムの誘惑は相当に強烈なのでしょう。
 アサハラ、サカキバラ、なんていう名前も思い出します。


 水木しげるの漫画を読むことで、手塚治虫漫画の特質が見えてくる、とは言えないでしょうか。
 ナイジェリアあたりの個人の高い身体能力で展開されるサッカーと、ドイツの組織サッカーの違い、みたいな。
 『アドルフに告ぐ』は、そのストーリー性で読むものを最終章まで引っぱっていきます。
 それに対して『劇画 ヒットラー』は、史実に基づいた伝記漫画。

 エンターテインメント性、メッセージ性は、手塚漫画の方がはるかに強いのですが、ヒットラーその人の不気味さ、人間という生き物の変てこさを伝えることに関しては、圧倒的に水木漫画の勝ちです。

 あの大戦のとき、学生をしていた手塚さんと、兵隊として死をからくも免れた水木さんの、微妙な戦争感の違いも感じられます。


 各巻の解説を読むだけでも面白い。

 第一冊は、手塚治虫さんの長女手塚るみ子さん。
 第二冊は、漫画家萩尾望都さん。
 第三冊は、赤瀬川原平さん。ほとんど『アドルフに告ぐ』については書いていません。
 第四冊は、文芸評論家の尾崎秀樹さん。この方は『アドルフに告ぐ』でも登場する尾崎秀実のご子孫でしたっけ?
 第五冊は、関川夏央さん。いつもながら、鋭い手塚漫画の分析。


 『アドルフに告ぐ』 手塚治虫 文春文庫 1992
 『劇画 ヒットラー』 水木しげる ちくま文庫 1990/07/31 ISBN4-480-02449-2





 朝、等々力氏を高橋家に迎えに。田原家で一休み。
 午後、嵯峨・田中コンビが、等々力氏をピックアップにやってくる。
 滝川のヒゲの出張料理人岸さんのお宅の納屋でのコンサートに出発。

 大麻のジムで筋トレ。

 ポルケ、手塚治虫『アドルフに告ぐ』。

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