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20050828 宮本常一・の道をゆく・旅人化作戦

   * [宮本常一 写真・日記集成 全2巻・別巻1] 宮本常一

 『宮本常一 写真・日記集成 全2巻・別巻1』(毎日新聞社 20050331)という本が出たらしい。
 日本列島隅々、距離にして地球四周分近い十六万キロ、時間にして四千日、泊まった民家千軒、という旅をした民俗学者・宮本常一。その13000余日分の日記と、生涯に撮影した100000点に及ぶ写真の中からセレクトされた3000枚の写真が収録されているとのこと。
 欲しい・・・。が、六万円という値段はちょっと・・・。

 というところで、その宮本さんを知る「旅」の最初の一歩になりそうな一冊を発見。『佐野真一責任編集 宮本常一 旅する民俗学者』(河出書房新社 20050415)
 佐野真一谷川健一の特別対談、宮本さんの単行本・著作集未収録文(水上勉との対談もあり)、渋沢敬三司馬遼太郎網野善彦高田宏池内紀のエッセイ、と盛り沢山。

 当然、わが故郷・利尻島も、宮本常一さんは訪れています。
 『宮本常一の写真に読む失われた昭和』(佐野真一 平凡社 20040618)中に、宮本さん撮影の利尻の写真を二枚発見。61P「ミンクの飼育小屋。ミンクの毛皮は美しく丈夫なことから珍重され、漁民の副業として飼われた。北海道利尻島。昭和39年8月3~6日」。105P「コンブ採り。今も昔も主要なコンブ生産地は北海道である。全国生産量のほぼ95%を占める。北海道利尻島。昭和39年8月3~6日」
 ちなみに、利尻でのミンク飼育は現在行われていません。それに対してコンブ漁は主たる収入源として今も続いています。

 昭和39年、1964年といえば、東京オリンピックの年。田原は、翌年の春から小学生。そんな年の八月、宮本さんと利尻の道のどこかで接近遭遇していたのだ・・・。
 宮本さんの約10万点の写真は、調査資料などとともに、宮本さんの故郷山口県周防大島の文化交流センターに展示されているらしい。いかねばなるまい、1964年の利尻を見に・・・。イサム・ノグチに続いて、今度は「宮本常一」ツアーだ!

 1970年3月13日撮影の、大阪万博の写真も収録。宮本常一は、大阪万博に何を見たのか。

 佐野真一さんの一連の宮本常一本、どれも読み応えあります。
 『宮本常一が見た日本』(NHK出版 20011025) NHK教育テレビ「人間講座・宮本常一が見た日本」のテキストをベースにしたもので、宮本常一の生涯とその仕事を理解するよいきっかけになる一冊です。
 『旅する巨人―宮本常一と渋沢敬三 』(文藝春秋 199611) 宮本常一もすごいが、その活動を支えた渋沢敬三という人間もすごい。
 その渋沢敬三とは何者だったのか、を知るには、『渋沢家三代』(文藝春秋 199811)

 田原と同い年(1958年生)、第一次オタク世代の毛利甚八(漫画『家裁の人』原作者というのが一番通りがよいか)さんも、優れた「宮本常一の旅人」。
 その成果が『宮本常一を歩く―日本の辺境を旅する』上・下巻(小学館 19980510)
 宮本常一の旅の足跡を辿る旅。同世代として、うれしくもあり、うらやましくもあり。毛利さんの写真もいいです。

 で、結局、宮本常一って、誰? という方のために、「原典」を。
 『忘れられた日本人』(岩波文庫 198401)

 たとえば、その中の「土佐源氏」という一文。
 これを読んで「旅人」にならなきゃ、嘘でしょ。


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