20051001 大阪万博の噴水・民博・『先住民 アイヌ民族』

2005/09/26 11:01 吹田市・千里万博公園 イサム・ノグチの噴水作品群&岡本太郎「太陽の搭」後姿
万博記念公園のある大阪府吹田市に、縁あって、1993年の夏から1997年の春まで暮らした。
1985年に関西に住み始めて間もなく、国立民族学博物館(民博)や大阪日本民藝館を訪れるようになり、それは1997年北海道にJターンしてきてからも続いている。
人間で不思議なもんで、どんなに立派なものでも身近にあるうちは、いつでも行けると思ってしまうらしく、北海道から万博公園に行く比率が、その移動距離を考えれば、一番高い気がする。
(前回は、こちら「20050511 ブリコラージュ、って?」(自分が実際行ったのは4月23日)。その前は、こちら「20041201 太陽のデュシャン」。利尻島、大阪・東京、この二三年で一体何度行ったり来たりしているのか・・・。お金がないわけだ・・・。)
今回は、イサム・ノグチ四国ツアーの前哨戦。上の写真にある「大阪万博の噴水」を見るのが、主目的。
なにせ夕方までに、四国・高知県東洋町にいなければならない。ので、主目的であるにも関わらず、写真を二枚ほど撮ってさっさと通り過ぎる。
というか、この噴水群は、いままでさんざん見ている(目に入っていたはず、というの実際なんだけど)。だって、民博に行くたび、この横の道、通っているんだから。上の写真のような方向に、「太陽の搭」の背中を確認して歩いているんだから。
まあ、見る目がない、ということか。イサム・ノグチも、ここ数ヶ月の「熱」だしね。にわか「イサム・ノグチ」ファン、自認してます。
負け惜しみを言わせてもらえば、岡本太郎さんはあの塔で本領発揮してるけど、イサム・ノグチの本領はやっぱり「石」なんじゃないの、という気はする。「にわか」なんで、噴水作品をいうほど見てないだけどね。ああ、情けない。
民博の特別展は、「インド サリーの世界」(12月6日まで)。
「インドのサリーは、一枚の布を身にまとう民族衣装です。インドの染織や刺繍、ミラーワークなどの華麗で繊細な手仕事の伝統は、地域色豊かなサリーの世界をつくりだしました。さらにインドから輸出された布は世界の人びとを魅了し、西洋と日本にファッション革命を起こしました。
インドはいま、グローバル化と経済自由化の進展によって大きく変貌しています。人びとのライフスタイルが変わるとともに、ファッションもまたダイナミックに変化し、それを通して新しいインド・イメージが創りだされたいます。
本特別展では、インドのサリーとデザイナーズ・ファッションなど150点を展示し、躍動するインドの新たな魅力をご紹介します。また試着コーナーで、インド・ファッションの魅力を体験していただけます。」フライヤより
例によって、質量とも充実の展示物と、力の入った展示方法。週明けの平日の午前中で、閑散としているのが、残念。自分は、実は、インドは、自分の中で世界でも一番ぴんと来ない地域で、今回の展示に関してもぴんと来ない。見る人わかる人が見たら、面白いんだろうなあ、と予測はできるんだけど。
常設展も、いちいち本気で見ていたら何日かけても時間が足りないのを知っているので、足を止めることなく歩き通しで通過。平均して年に一二度は見る展示物も多いわけで、やあ、またお会いしましたね、みたいな感じ。イヌイット関連の展示が充実。いわゆるヨーロッパ近代文化圏以外の地域の展示物が多く、その創造性・想像力に毎回感心するんだけど、その手のクリエイティビティーを押し殺したところに、近代文明が成立しているとも言えるのかなあ、なんて漠然と考えてみたり。
早々に一回りし、ミュージアムショップへ。ここで一番時間を費やした(本来的な博物館訪問とはとても言えない・・・)。
ブックスボックスのCD作品のうち、長根あき さんの『Mon-o-lah』とタルバガンのCD三作が、ここで販売されている。ここに来て、自分の作ったCDが販売されているのを見るたび、なんだか温かい気持ちになる。自分は間違ったものを作ってはいないんだよなあ、とか、頑張って作ってきて良かったなあ、とか、ちゃんとここで買ってくれる人がいてうれしいなあありがたいなあ、というような。
CDラックには、CD『野遠見』の上に、前日バナナホールの告知フライヤも入っていて、これもうれしかった。誰か民博経由でバナナに来てくれた人がいるなら、素晴らしいなあ。
別冊太陽 『先住民 アイヌ民族』を買う。
いきなり、表紙見開きに、アイヌ・アート・プロジェクトの結城幸司さんの版画。結城さんはこの7日に、長根あきさんらと、札幌は「みんたる」でジョイントライブの予定。
緒言は、「和人」の立場から書かれた、池澤夏樹さんの「新しいアイヌ史のために」。
コラムには直川礼緒さんの「ムックリの世界」、「伝える・つくるわたしのアイヌプリ」というコーナーにはオキさんが「なんでトンコリ?」、という文章をそれぞれ寄せて、交流のある人がこうして立派な本の中の一隅をしめていることに感激。
アイヌ民族の歴史と今の息吹きを伝える、よい一冊ではありますまいか? 特に、アイヌ民族の「創造性・想像力」に関する記述が多い気がして、これまた、民博のミュージアムショップにふさわしい。
一時間ほどの駆け足での万博公園訪問だった。
それにしても、ここは四十年前までは、ただの住宅地やら竹薮だったというではないか。
1970年当時、利尻島で、遠く大阪の万博に思いをはせていた自分にとって、その万博は、その万博が終わって万博公園が整備されてから始まったとも言えるのかも。
イサム・ノグチの噴水群を見やりながら、歩き続ける。
札幌・モエレ沼公園、札幌・大通り公園のブラック・スライド・マントラを見て、南下、大阪・万博公園の噴水群を見て、さらに南下。明日はいよいよ、四国牟礼町・イサム・ノグチ庭園美術館。
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