大丈夫日記 札幌・21世紀の北海道開拓民~再グラグラ・20100712-18
20100718 21世紀の北海道開拓民
* 加藤多一 『ホシコ 星をもつ馬』 童心社 2006
午前 九時NHK「日曜美術館」特集「広目天のまなざし~會津八一の愛した奈良の仏~」 今、仏像ブームなのか? 番組を見る限り、會津八一とかいう人は、そういうものから最も縁遠いところにいるように思えた/午後 長沼町へ 絵本屋「ぽこぺん」 加藤多一さんを訪ね 到着するなりいきなり多人数・野外のお茶の席へ 抹茶を振舞われる 点てて下さったのは19日まで「ぽこぺん」で個展中の「登志陶房」石山寿子さん ご自身作の器、手に馴染む 多一さんの本の整理処分の後、個展会場へ 陶芸家のご主人と、勇払郡厚真町に越して、三十年以上になるという 「民藝」の話 「移住」の話 石山ご夫妻も今の時代の「北海道開拓民」なのかも 田原は元々北海道の生まれだが、今は開拓民として改めてこの地に入植中だ、とときどき考える 「アンティークギャラリーあまりや」へ 小幡静子さん 製本依頼本お預かり、手製本素材入手/帰路、秀岳荘白石店に寄り、登山靴物色
20100717 北海道南北縦走か
* 柳瀬美保 『ふたつの小鳥』 ブックスボックス 2005
午前 M19書庫 来客もなさそうなので、手製本作製に励むことに/午後 手製本作業継続 T塚先生ご依頼の補修本一冊目にとりかかる 暑い 五時半M19書庫退出、川沿の自宅まで徒歩帰宅 いつものことながら、歩きながら考える、のが自分のスタイルなのかと/夜 ご本人からオーダーがあって、柳瀬美保CD『ふたつの小鳥』配送/市川義一さんより書簡 今月末道南福島町で行われる「第15回 かがり火コンサート 松前神楽とジャズの夕べ」のフライヤを同封頂く ジャズ出演は瀬尾高志カルテット 『ふたつの小鳥』『野遠見』に参加してくれた瀬尾くんだ 福島町といえば、千代の山・千代の冨士で有名だが、山本直樹氏の出身地でもあったのか 行きたいなあ お盆前後には道北利尻島に帰る予定なので、福島町行きが実現すれば、北海道南北縦走することになるが
20100716 さすがに念仏道場はない
* 五来重 『円空と木喰』 淡交社
午前 五来重(ごらい・しげる 1908-1993) 『遊行と巡礼』(角川選書 1989)読書 48-52pにかけて「九品の念仏(くほんのねんぶつ)」の記述 『徒然草』百十五段「宿河原といふところにて」も引用・解説されている 踊念仏の行道であり芸能でもある「九品の念仏」が、河原の臨時道場でおこなわれていたこと、十三世紀前半の淀の河原から、兼好の生きた十四世紀前半の東国宿河原(現在の川崎市宿河原とされる)まで、時間と空間の広がりをもっていたこと 『説教の歴史 仏教と話芸』読書からの流れで感じるのは、良い宗教行事は「飽きさせず」「ありがたく」でなければならないのだろう、ということ 節談説教はその極みだったに違いない 「ありがたい」遊興 今そんなものがあるかな 『遊行と巡礼』読書は続く/午後 通常業務 郵便振替の払出目的もあって午後三時南郵便局へ向かう 五輪大橋・五輪小橋を渡り真駒内公園内の川沿の遊歩道を歩いて さすがに念仏道場はない
20100715 三方損ではないのか
* 拵嘉一郎 『澁澤敬三先生と私 アチック・ミューゼアムの日々 神奈川大学日本常民文化叢書 7』 平凡社
午前 『父・渋沢敬三』読了 表紙のポートレート写真は木村伊兵衛撮影のもの 良い 敬三氏は「妙好人」でもあったのだろう アチックミューゼアムの活動は、ニールス・ボーアらの理論物理学研究所や柳宗悦らの民藝運動や赤瀬川原平さんらの路上観察学会等の活動を思い起こさせる 読むべし『瞬間の累積 渋沢篤二明治後期撮影写真集』『徳川慶喜公伝』『豆州内浦漁民史料』『柏葉拾遺』『季刊 民族学 96号』 渋沢雅英氏の、出口正之氏との対談記事@月刊みんぱく発見/夜 札幌南郵便局からM19書庫 南郵便局の時間外窓口で、当日夜七時以降受付の北海道外への荷物は翌々々日着になると告げられる 月初の合併以来そうなのだと 今までは翌々日に着いていたはず… わざわざ・そちらの都合で新組織を立上げ、わざわざ・利用者のためのサービスの質を低下させる? 三方損ではないのか? 「改めて益なき事は、改めぬをよしとするなり」(「徒然草」127段)
20100714 小沢・関山の節談説教行脚
* また又「日本の放浪芸」
午前 『説教の歴史 仏教と話芸』読了 小沢昭一編『また又「日本の放浪芸」 節談説教』を聴いていなければ、この本も読まなかっただろう 巻末、その小沢氏の偉業とそれに深く関わった関山和夫氏の思いが記されている(「賢者の言葉」引用) 関山氏は、節談説教衰退の理由の一つに、マスメディアの発達を挙げておられる 深く納得 後世、20世紀後半のメディアの発達・膨張が社会に与えたインパクトについては、大いに研究されることでしょう 「132p 徒然草は噺の本 「本朝話者系図」/159p 教化僧 円空/165p 浄瑠璃/175p 北海道/184p 徒然草の雪仏/202p 長井正見 ※池田町 長正寺」 すねいる教材研究社を知ることができて良かった ようこそ、ようこそ 引続き、渋沢雅英『父・渋沢敬三』(実業之日本社)読書 宮本常一引率本/午後 通常業務 「札幌古書組合史アンケートのお願い」メールが届く/夜 札幌南郵便局・月寒某所からM19書庫 水村美苗『続 明暗』入手
20100713 いちこえ・にふし・さんおとこ
* 三遊亭円朝 『真景累ケ淵』 (岩波文庫)
午前 『説教の歴史 仏教と話芸』読書 中古・中世・近世に亘る説教の歴史概説 『日本霊異記』『往生要集』『沙石集』『醒睡笑』から三遊亭円朝諸作まで 澄憲・聖覚親子・法然・親鸞・蓮如から20世紀に至る説教話芸の伝承 「一声・二節・三男」という言葉が印象に ライブパフォーマンスで人の心を捉える資質はどんな時代も変わらないのだろう/午後 昼食時、録画してたFIFA World Cup 2010 南アフリカ大会の総括特集TV番組を見る 今回の決勝戦を全世界でリアルタイムで十億近い人々がTVでネットで観戦したらしい ワールドカップの成功は世界の成熟につながる 歴史・宗教・民族・貧富・人種の違いを超える「共通言語」としてのサッカー それはコンピュータネットワークや婦人参政権同様、人類が二十世紀に獲得した「文明の利器」なのでは それは社会を豊かにし世界を平和にする てなことを考えていたら今福龍太『フットボールの新世紀 美と快楽の身体』にご注文
20100712 再グラグラ
* gra gra Diary 市川義一グラグラ日記
午前 早朝三時二十五分起床、FIFA World Cup 2010 南アフリカ大会、決勝戦をTV観戦 肉弾戦 EURO2008 決勝のスペインサッカーは美しかった その美しさは若干減退したような気もしないでもないが、オランダの頑張りによって、試合の質そのものは、素晴らしいものに イニエスタ・ラブ 二度寝後、八時半起床 関山和夫『説教の歴史 仏教と話芸』(岩波新書 1978)読書 お寺の子の系譜=松岡譲・丹羽文雄等々/午後 ネット古書店主としての通常業務 『HANA―石元泰博写真集』に注文入る/夜 札幌南郵便局・ホーマック西岡店からM19書庫 車中、前日北海道立文学館で見た「蘭繁之の手仕事 "美"にこだわった津軽の奇才」を反芻 11日が展示最終日で、その日の昼その場からいただいた市川義一さんの強力プッシュ電話に、閉館間近午後四時過ぎ足を運んだのだった 頭の中グラグラ 一日経ってもまだ
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