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大丈夫日記 札幌・「楽しい」と「面白い」が同じわけがない~民芸こそ[Art Brut]・20101031-1025

20101031 「楽しい」と「面白い」が同じわけがない
  
   落合福嗣 『フクシ伝説 うちのとーちゃんは三冠王だぞ!』 集英社


午前 NHK「日曜美術館」「天平のこころ輝いて ~第62回 正倉院展~」 真駒内P徒歩・地下鉄真駒内-西18丁目・M19書庫/午後 文庫本HC化作業 29日長沼で「作ることが楽しい」発言を複数回聞いたのを反芻しながら手を動かす 「楽しい」と「面白い」は明確に違う 面白いことは多様性を生み開放系に導くが、楽しいことに淫するのは画一性を生み閉鎖系に導く、と思う 今手を動かしているのは、会社の業務で、楽しいから作っているのではない 有)ブックスボックスの取締役が第一義 その人間が決めた方針・施策を本人が手を動かして実行する 会社を動かしていくのは楽しくない(お金の心配ばかりしてる)が、これほど面白いことはない 全人格を発動して全世界と渡り合うわけで 「楽しいから楽しいの」という人には理解できないだろうが/夜 日本シリーズ第二戦、ドラゴンズ大勝 落合さんも野球が楽しいわけではないようだ、面白くてしょうがなくてやっていると同時に



20101030 新宿アルタから札幌ロフト
  
   いしいひさいち 『ホン! GHIBLI COMICS SPECIAL』 徳間書店


午前 東区Hさん宅訪問予定がご本人より場所・時間変更の連絡あり 午前十時半、紀伊國屋書店札幌店一階ロビーで待合せ 二階イノダコーヒで特選市出品分の売上清算 Hさん、ありがとうございました 「ロフト 古書の街」でお世話になった紀伊國屋書店KさんOさんに一年振りのご挨拶 感謝/午後 M19書庫 昨日仕入れた古布の裏打ち作業 午後五時近くまで、二十枚弱 文庫本のハードカバー化は自分のモノにした感あり/夜 発送作業・南〒 日本シリーズ第一戦はロッテマリーンズの勝利 地上波TV中継がなく、なんとなく心寂しい 思い返せば、日本シリーズでは1983年のが物凄い戦いの連続だった 巨人対西武、藤田元司・広岡達朗 新宿アルタ内の某テナントで店員をしていた年 上階の休憩所のテレビで観戦して感動した記憶がある Wikipedia によれば「視聴率は連日40パーセント」、隔世の感 27年前とは その当時生まれた選手たちが今現在のシリーズを戦う



20101029 長沼集金支払買出ツアー
  
   Xenakis: Complete String Quartets


午前 データ作業 外伝 発送作業/午後 車で南空知・長沼町へ 一時半、「ゲストハウス ポエティカ」 T先生に補修本3冊をお渡しし代金頂く 畠中秀幸氏設計の「ポエティカ」は、何度・いつ訪れても素晴しい 紙作品個展会期中で、T先生ご夫妻・作家さんとしばし歓談 良い空間の中で、様々の「紙モノ」を見て、色々とアイディアが湧く 二時過ぎ、「絵本屋 ぽこぺん」 TUさん 出張中でご不在のKT氏への支払を済ませ、来年6月のぽこぺんでの「ブックスボックス 田原書店」展の今年に続いての開催、さらには日程まで、決定する 6月10日(金)から19日(日)まで 北海道の一番いい季節 三時、「アンティークギャラリー あまりや」 OSさん まずは依頼されている会報誌合本の仕様相談 後は談笑しながら、手製本文庫本ハードカバー化用の古布選び 目移りしながら十五六種 五時過ぎ退出 南〒/夜 M19書庫・川沿某所 まずは一月「ソクラテスのカフェ」個展準備からだ



20101028 堀内誠一対杉浦康平
  
   赤木洋一 『「アンアン」1970』 平凡社新書


午前 データ作業 外伝 登録作業/午後 発送作業 南〒・ホーマック西岡店で追加書棚購入/夜 銀花第三号/1970年、「an・an」も発刊 万博開幕月の三月に『ELLE』日本語版『an・an ELLE JAPON』として 堀内誠一「an・an」対杉浦康平「銀花」、エディトリアルデザインを対照して見ても面白そう お二人は1932年生同じ年、壮年期が時代の流れとぴたりと合った訳か 田原は1980年前後、大学生の頃、「an・an」をほとんど毎号買っていた(逆に「銀花」は存在すら知らなかったかも) 「カワイイ」モノ好きの一面は自分の中に確実にある 手製本に使う古布を選ぶ際も、「あまりや」さん辺りでは、「これカワイイなあ」「これオモシロイなあ」を連発している カワイイやオモシロイに思想信条はない カワイクなく・オモシロくないモノを排除する働きがあるだけ 働きのない思想より思想のない働きのほうがよっぽど偉いと思うが、働きのない思想に捕われる人は大抵「カワイイ」を認められない



20101027 よくはしるじむにーにむじるしはくよ
  
   小熊英二 『1968 [上] 若者たちの叛乱とその背景』 新曜社


午前 十月の残雪 データ作業 外伝 登録作業/午後 四時車でM19書庫 路面状況にぴりぴり 発送作業/夜 「季刊 銀花」第三号 粉川哲夫氏父君の記事面白い、東京ゲーテ記念館/アサヒ・コムに「スズキ、ブラジルで「ジムニー」生産へ 現地に委託」記事 現所有車はそのジムニー、ノーマル仕様だけど Wikipedia によれば、ジムニーは2008年グッドデザイン・ロングライフデザイン賞受賞 発売開始は1970年4月 なんと「季刊 銀花」創刊と同月 その前月大阪万博開催 ジムニーと太陽の塔は同い年(で現役)なのだった 11月には三島由紀夫割腹 明治百年は時代の節目だったのか 小熊英二なら1968、村上龍なら69、坪内祐三なら一九七二、村上春樹なら1973 明治五十年は大正モダニズム(の黎明期) もうすぐ明治百五十年なのだなあ、どんな変転が待っているものか 自分は、生きていれば、相変わらずジムニーに乗っているものと思う リーバイス501をはいて
回文中では、リーバイス501ではなく、無印の何かをはいているのだった・・・

よくはしるじむにーにむじるしはくよ

よく走るジムニーに、無印はくよ。





20101026 怖いもの知らず見たさ
  
   武井武雄 『ラムラム王』 銀貨社


午前 札幌初雪 データ作業 外伝 登録作業 筋トレ/午後 湿り雪が断続的に降る 坂下銀行 発送作業 夕食準備/夜 雪が思ったほど解けず 商品発送、夏タイヤの車で南〒往復 怖かった 「季刊 銀花」通読、第二号 お恥ずかしい話だが、古書店を始めてややしばらくして、初めて武井武雄の存在を知った 不勉強というしかない 一方で、彼の作品群に早々に接していたら、手製本作りなんて始め(られ)なかったろうとも思う 音楽(ソフト流通)業界事情に疎かったからこそ、音楽CDを作り始められた状況と似ている 無知蒙昧を良いことに、とりあえず始めてみる、というのが自分の行動パターンなのか 当然、損得勘定もできていないわけで、相応の苦労を重ねることに また、その手の苦労に鈍感なのが、自分の資質とも言える そんな自分の行動パターンと資質に、五十歳を過ぎ、自分でも慣れてきて、うまくこなれ・こなしつつある感じ 怖いもの知らずの怖いもの見たさ 



20101025 民芸こそ[Art Brut]
  
   宮沢賢治 伊藤亘画 『虔十公園林』 偕成社


午前 データ作業 外伝 自宅書棚構成替・整理兼の登録作業/午後 継続 発送作業 夕食準備/夜 南郵便局・M19書庫/アウトサイダー・アートについて インサイダー・アーティストではない、下手物作りの、ただ生活の糧のための制作物を、その行為と物そのものの中に宗教的価値まで見出して、健康な「用の美」を湛えた「作品」として再発見するのが、柳宗悦の「民芸」だとすると、民芸と[Art Brut]はとても近いのかも [Art Brut]は、不健康さのために社会の周縁に追いやられた人が、かえってその位置にいるがために健康に創造することに向き合った、健康な「純粋芸術」群なわけで、日銭を稼ぐために生み出された民芸作品群より、さらに過激に、不健康なぐらいに、「健康」なのかもしれない なにが「健康」なのかなんて、わからない、という前提で書いているけど 「ああ全くたれがかしこくたれが賢くないかはわかりません。ただどこまでも十力の作用は不思議です。」(宮沢賢治『虔十公園林』より)


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