大丈夫日記 札幌・私鉄の成り立たぬ土地~北海道独立運動(論)・20101114-1108
20101114 私鉄の成り立たぬ土地
砂川幸雄 「建築家吉田五十八」 晶文社
午前 NHK「日曜美術館」「「理想の美術館」で名品に出会う 探訪 奈良・大和文華館」 近鉄種田虎雄設立、建築は吉田五十八 関連検索してみる:「大倉集古館」大倉財閥大倉喜八郎(建築伊東忠太)・「根津美術館」東武鉄道根津嘉一郎(新展示棟建築隈研吾)・「五島美術館」東急五島慶太(建築吉田五十八)・「逸翁美術館」阪急小林一三/午後 M19書庫 手製本制作、文庫本ハードカバー化三冊 この週、大風呂敷を広げてしまった「北海道独立論」について色々手を動かしながら考える 要は北海道(民)に対して飽き足らなさ・物足らなさを感じる北海道民の自分がいて、そんな自分が今後(もうそんなに長くないかもしれない)も道民であり続けるためにはどうすればよいかを考えているということか というのは嘘で、さっさと道民を止める方法を考えているということか 内地だって上記列挙の私立美術館が建つような状況・時代ではない では何を打ち立てる この時代に相応しい
20101113 フェリーニの学芸会
フェデリコ・フェリーニ監督 「フェリーニのローマ」DVD
午前 データ作業 外伝/午後 小六次女の学習発表会でM北小学校 これで我が子らの運動会・学芸会の見納めか いつも思うことだが、学習指導要領に従って行われるらしいこれらの行事、日本独特のものなのか その起源・歴史・発案者は? 自分自身にも当然学芸会の記憶は強くある 四十年近く前だ 相当長いこと(明治以降ではあろうが)日本人はそれに親しんできたことになる なぜ廃止されなかったのか、というのも疑問 日本人の琴線に触れる(親ばか・ぢぢばばばか)ものがあるのだろう と客観視しつつ、ちゃんと真面目に娘の姿を追ったヴィデオ撮影に励む もう一ついつも思うのは、フェリーニが学芸会を演出してそれを映画にしたらさぞ面白かろうということ いつか自分に長編ストーリー映画を作る機会でもあれば「フェリーニの学芸会」で行きたい もう見納めとあきらめるのはまだ早いとも言っておこう 大倉喜八郎なら、末子の小六学芸会を見るためには、九十代半ばまで生きなければならない 八十過ぎまで現役で働き、子種ありセックスできて、妊娠可能な女性との行為が許されて、確実に早くに親を失う子に充分な財産を残す サウイフモノニ ワタシハナリタイ(ホンマカ)/M19書庫から札幌ロフトへ 途中、地下鉄札幌駅コンコースで、浦河のO田さんにばったり 立ち話 ロフト店、混雑 今日は、妻の××回目の誕生日でもある 此頃手から物を落としやすくなった妻が、先日自らの湯呑み茶碗を割ったので、新品を誕プレに 想定より随分安いので(逆に怖くなって、笑)マグカップ一個を追加/夜 発送作業 南〒
20101112 羊ヶ島
「幕末の探検家 松浦武四郎と一畳敷」INAX BOOKLET
午前 データ・発送作業 南〒/午後 登録作業 夕食準備/夜 川沿某所/フィンランドが人口とGDPの規模で北海道とほぼ同じだそうだ 1917年国家として独立、まだ百年に満たない 長く(日本史でいうと鎌倉時代ごろから)隣接する大国スウェーデンやがてロシアの支配下にあり、独立後もソ連という難しい隣人と生き残りをかけて付き合ってきたらしい そして今や、世界にその存在感と独自性を示すことになっている 学ぶことは多いだろう/北海道への入植民は、その多くがフィンランドが独立を果たす前から、狼のように果敢にかつ羊のように従順に、開拓者として苦闘し続けてきた その結実として今の北海道がある その子孫は、開拓者精神は受け継ぐことなく、入植者の末裔であるという事実を忘れ、望郷の念を基盤にした内地への帰属意識ばかりを心の底に持ち続けている その結果いまだ実質的に内地人のために働き、内地人に手数料を差っぴかれた上で分配される金を、道内で分け合って生きることに 内地の経済規模と人口が小さくなれば、それにお付き合いするしかない フィンランドと同等のGDP値、その中に潜む力を、自分たちで自分たちのために生かすという発想はない まずは道外からの金を集める経済システムを構築することか 規模としてはほんとに小さいけどブックスボックスがやっている、ネットでの古書店・データ制作販売管理っていうのはそういう仕組み 世界から集金し税金を北海道に
20101111 狼煙をあげる
大江健三郎 「同時代ゲーム」新潮社
午前 データ作業 外伝 筋トレ/午後 登録・発送作業 夕食準備/夜 「ソクラテスのカフェ」Nさんより電話 個展日程等の確認確定 南〒・菊水元町某所・M19書庫/情報難民にならないための一番有効で手っ取り早い方法は、自分から情報を発することだろう 狼煙をあげること 情報は情報を呼ぶ 一安心か いや、情報はすぐに陳腐化する それを避けるためには、情報を発し続けなければならない それは難しいことではない 人間の世の中で普通の日常を生きていれば、その人の存在はそれ自体が情報であるから しかし情報を発し続ける環境・状況もまたすぐに陳腐化する 発し続ける情報を生む環境・状況もまた常に意識的に更新し続けなければならない 環境・状況が更新されればそれはそこにある情報にフィードバックし、情報を自ずと更新し続けていく 更新し続けられる情報は、環境・状況を再更新する ポジティブ・フードバック・ループ 世界が少しずつ変わっていく
20101110 難民化する北海道民
井上ひさし 「吉里吉里人」新潮社
午前 サッポロ古書籍商組合交換会@北海道神宮頓宮/午後 帰宅後、尖閣映像YouTube流出実行者自首を知る 神戸海上保安部所属主任航海士の男性保安官43歳 彼は犯罪者なのか 早々に全面公開されていれば、今も平穏に平凡な職務人生を送られた人 登録・発送作業 夕食準備/夜 南〒・月寒某所・M19書庫/北海道道民は情報難民化している、というのが昨今感じるところ 自分で情報を得ようという意欲のある人間には、人類の歴史が始まって以来、これ以上の良環境はないが、他者からの指示を漠然・漫然と待つ心性の人間には、これほど不利な世の中もない 例えば、三十数年前田原の利尻の実家には電話すらなかったが今やそこにまで光ケーブルが通されている 環境はある、がそれを生かそうとせず、その良さに気付く事もない人間は難民化するしかない 一番やっかいなのは、自分が難民になっているという意識を持たない・持てない難民 自戒
20101109 北海道独立論・論
村上龍 「希望の国のエクソダス」文藝春秋
午前 データ作業 外伝 登録作業 雨中傘を持たず登山用雨具で払出両替記帳に坂下銀行へ/午後 古書組合交換会準備/北海道独立論を唱える・唱えた人はすでに何人もいる 白井暢明氏「北海道独立論」・「萬晩報」ばん氏の「北海道独立論」・竹岡雅史氏「北海道独立の可能性を考える」・榎本武揚・河野広道… 十数分グーグル検索すれば、北海道独立論・論を立てる糸口が見えてくるほど 日本の「一地方」北海道と、ついこないだFIFAワールドカップでグループリーグを戦った「国」とを比較してみる 北海道:人口約552万人(2010年9月)、面積約83456㎡ デンマーク王国:約551万人、43094㎡ オランダ王国:約1659万人、約41562㎡ カメルーン:約1952万人、約475440㎡ デンマークとほぼ同じ人口を擁し、デンマークとオランダの国土を足した面積とほぼ同じ「道土」を持つ、北海道 独自の地形・風土を持つ独立した「島」 欠けているのは住民たちの独立精神と想像力
20101108 北海道独立運動(論)
池澤夏樹 「静かな大地」朝日文庫
午前 データ作業 外伝/午後 登録作業 午後四時、修理完了車を引取りに自動車工場/夜 発送作業・南〒・川沿某氏宅/タイヤ交換の際、ジャッキアップで車体が斜めになり、内部にたまっていた油が外に出てきて初めて故障と知れた 五月連休明けに夏タイヤに、十一月初旬に冬タイヤに替える 冬タイヤ時期は雪が降っても当然で、その期間はちょうど半年 中央で協議が決定されつつあるTPP(環太平洋連携協定)に反対・抗議する北海道民の報道 北海道は独立したほうがよいのではないか、日本国民にとっても北海道民にとっても、などとつい考える 人口・面積・資源、どれをとっても独立国の要件を満たす、にも関わらず、生活様式もロジックも違う日本の中央政府の意向に振り回されて生きている 中央政府が地方のことなど考えないのは、現今の尖閣問題・北方領土問題を見てみれば明らかなわけで 自分たちが自分たちの中央を自分たちで作ろうとしたら独立するしかはいはずなんだけど
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